腫瘍

2016年8月30日 (火)

前立腺のトラブルと血尿

お休みを頂きました。
ありがとうございました。
昨日からまた通常な日々になりました。

今日きた子も前立腺のトラブルでした。

ブログ更新しようと思ったら、前回もそんな話題を触れていたので、
続きにすることにしました。最近多いのでしょうか?
犬の前立腺のトラブルは、血尿や膀胱炎のトラブルの延長で見つかることが多いです。
大抵、結構進んでからでないと症状は出ません。ですので、
健康診断で見つかれば、そこそこなんですが、症状が出てからですと、ちょっと長くかかります。
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男性ホルモンが影響していることが多く、
ホルモン治療も可能ですが、通常は去勢手術が推奨されます。
写真の子はすでに去勢されている子で、
ちょっと特殊なケースですが、こういう場合は、腫瘍や癌が疑われます。
この前血尿が出たけど、治まってる、なんていうのも、検査してみたら実は、
なんていうケースも最近ありましたので、
様子をみる、というのではなく、血尿のあとは、まずはご相談下さい。
また、健康診断の第一歩としても尿検査をおススメします。
ひびき動物病院 血尿 前立腺

2016年7月16日 (土)

悪性と良性:犬種

ちょっと興味深い発表がありました。

3年前の岐阜県の家庭犬の腫瘍発生状況、という岐阜大学の研究論文のものです。

大学に来た子について、だけのデータだと、データが偏るかもな?と思いましたが、そういうわけではなさそうです。

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できものができてしまったら、まず検査してみましょうね。

ひびき動物病院 腫瘍 犬種

2016年7月 1日 (金)

がん学会など

週末と、水木で、学会に行ってきました。

参加されている先生たちは、だんだん自分たちより若い先生が増えており、

気をつけないと、アウェイ感、を感じてしまいそうです。

2016年5月26日 (木)

がんもどき

イボの相談に来られた子です。

腫瘍の可能性があります。

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が、こういう時はすぐに手術、ではなくて、

相手が何者なのか?を

調べるところから始めます。

「がんもどき」かもしれません!

(でも、あまり好きな表現ではありません)

でもあまり大きくなる前に見せに来て下さいね。

ひびき動物病院

2013年5月18日 (土)

コーギーにも多い、組織球肉腫

組織球肉腫というのは、免疫細胞の組織球が腫瘍化してしまう悪性腫瘍です。進行度が早くて悪性度が高いものが比較的多く、転移の可能性も中~高率と、犬では悪者で名が有名な悪性腫瘍です。

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写真はコーギーの肺病変

好発犬種があると言われ、海外の論文では、バーニーズマウンテンドッグ、フラットコーテッドレトリーバー、ゴールデンレトリーバー、ラブラドールレトリーバーに多いという報告があります。日本では、ここ数年ウェルシュコーギーにも発生傾向が見られると、日本獣医がん学会などでたびたび話題がありましたが、最近論文でも報告されるようになってきました。

日本ではウェルシュコーギーの飼育頭数が海外よりも多いため、その影響も関係しているようです。

ある論文では、レトリーバー系では四肢に発生が多く見られているのに対して、ウェルシュコーギーとバーニーズマウンテンドッグでは肺に病変が多かった、と記載されています。

肺の病変は、通常ですと肉眼では見ることができません。健康診断等で、胸部のレントゲンを撮った際に、たまたま見つかっていることがしばしばのようです。

この病気の治療には、外科手術、抗がん剤などの内科治療、放射線治療などが試みられていますが、強い相手に対する強めの治療が必要なことがあります。

これらの事を考えると、やはり早期の発見と早期の治療が結果を左右するかもしれません。

レトリーバーやコーギーをはじめとして、健康診断の一環として、定期的な胸部のレントゲン検査は、やはりお勧めしないといけないな、と再び考えさせられました。

季節柄、フィラリア検査で血液検査をされた方が多いと思います。血液健康検査を一緒にやっていただいた方もずいぶん増えてきました。

レントゲン検査も、定期的に健康検査をやった方がよいですよ!

洋光台・港南台のかかりつけ動物病院  ひびき動物病院

2012年10月 8日 (月)

皮膚の腫瘍

犬の皮膚腫瘍は犬の腫瘍で最も多く、全体の1/3を占め、猫の皮膚腫瘍は猫の腫瘍で2番目に多く、全体の1/4の発生率があります。
おそらくこれは、外からも見えるため、発見率も高い結果と考えられます。年齢や種類が関連しているとも言われます。犬では純血種のほうが発生が2倍多いとの報告があります。特にレトリバー系に多いことも知られています。猫ではウイルスが関連していることもあり、猫エイズや猫白血病などが関連していることも珍しくありません。
その他、白色の毛や色素の薄い部分には紫外線の影響もあることなどが知られています。

皮膚の腫瘍の悪性比率は犬で20~40%、猫では50~65%とも言われ、前述のように悪性の場合、転移などで命への影響が発生するため、早期の治療が必要です。
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ある日いぼができた・しこりに気づいた

これは必ず獣医師に相談すべきです。
特に、皮膚腫瘍は早期に発見・治療ができる場所でもあるからです。悪性腫瘍・がんであっても、早期に治療すれば完治できることがあります。しかし時期を逃すと治療すらできない状況にもなりかねません。

腫瘍は診断によって治療が異なる場合があります。
腫瘍の性質・種類、進行度、患者の全身状態などしっかりと見極めて治療をする必要があります。

腫瘍の治療の基本は外科手術ですが、術前検査なしでは再発などの危険を伴う場合があります。
また、良性の場合は手術自体が不要なこともあります。

普段は、注射針を用いた針生検をして判断することが多いです。

手術が必要な場合はよく相談しましょうね。

犬の精巣の腫瘍

精巣(睾丸)の腫瘍は、去勢していない犬では2番目に多い腫瘍と言われます。
これも発見しやすい腫瘍です。精巣(睾丸)の大きさや硬さが左右で違うときなど、獣医師の一般検診などでの発見が多いです。

精巣(睾丸)腫瘍は悪性が15%程度と教科書には書いてありますが、実際はもう少し多いかもしれません。そしてこの病気には腫瘍随伴症候群といって、腫瘍から誘発される病気が次に待っていることがあります。男性であるにもかかわらず、女性ホルモンが過剰分泌され乳腺が腫れたりします。進行すると血液を産生する骨髄にダメージがいってしまい、致死的な病態をも引き起こされてしまいます。
良性であっても、前立腺肥大や膀胱炎などを併発している子がしばしば見られます。
治療は外科切除が第一です。

この病気は去勢手術を受けることで予防が可能です。
潜在精巣(睾丸)はこの病気になりやすいことが知られています。
生後8~9ヶ月までに精巣(睾丸)が正常位置(陰嚢の中)にない場合は、必ず去勢手術を検討した方が賢明だと思われます。潜在精巣(睾丸)の方が悪性傾向が強いからです。
また、去勢手術を受けていない高齢犬は、ホルモン異常から他の泌尿器病(上記など)や皮膚病などが起こりやすいですので、高齢になってからの異常の場合でも、去勢手術を検討したほうがよいケースがしばしばみられます。

乳腺腫瘍

乳腺の腫瘍は比較的よくみられる腫瘍です。
犬では雌の腫瘍の約半数とも言われ、猫では3番目に多い腫瘍です。
乳腺腫瘍は悪性の場合、転移が珍しくなく、命を脅かす危険を伴う病気です。良性の場合は、手術で完治できます。
犬の乳腺腫瘍
犬の場合、50%が悪性(乳がん)で、大型犬種は悪性比率が高く、小型犬ではプードル、ダックスには多い傾向があると言われます。女性ホルモンが関係している場合があり、子宮や卵巣の異常を伴うこともしばしばです。
しこりの大きさが予後に関係していると言われ、直径3cmになる前だと予後はよく、5cmを超えると1年もたないデータが出ています。乳腺のしこりの治療は外科治療(手術)です。小さいうちに、早めに手術をすることがよい結果につながるのがわかりますね。
また、乳腺腫瘍は発情を経験する前に不妊手術を行うことで、発生リスクが激減します(0.05%)。1回目の発情(8%)、2回目(26%)というデータが出ています。このページの避妊手術の項目もチェックしてみて下さいね。
猫の乳腺腫瘍
猫の場合、85%以上は悪性(乳がん)です。シャムは発生が多いデータがあります。猫も犬同様、しこりの大きさで予後が分かれ、直径2cmと3cmで予後が随分違います(3cmを超えてしまうと半年前後!)。一般的に猫は進行が早く、転移も多いからです。猫も不妊手術をすることで、乳がんのリスクを減らせることがわかっています。

乳腺も腫瘍や異常を比較的見つけやすい場所です。定期的に見て、触ってあげましょうね。
そして、万が一異常を感じたら、すぐに動物病院へ相談にきてくださいね。
また、不妊手術も早期のほうがメリットが大きいですから、出産の予定が無い場合は、若い時期に不妊手術をすることをお勧め致します。なお、犬・猫の場合、出産の経験と病気の発生頻度については明らかな相関がわかっておりません。あまり関係が無いのかもしれません。

肛門周囲の腫瘍

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これはほとんど犬だけにみられる腫瘍です。
肛門周囲の腫瘍は、未去勢の中年以降のオスに多く6~9割方はホルモン依存性の良性腫瘍です。この場合は男性ホルモンが関与しており、去勢手術をしないと治らないことがあります。
しかし良性と言えども、腫瘍が巨大化してくると肛門をぎゅっと閉める筋肉に影響し、排便困難または垂れ流しを引き起こす事があり、放っては置けない病気です。
治療は去勢手術と外科切除です。精巣腫瘍などを合併することもありますが、進行度合いにより完治可能です。
この病気は去勢手術をした子にはほとんど発生しません
去勢手術を勧める理由の一つです。

一方で、肛門腺にできる腫瘍があり、これはほとんどが悪性で、進行の早いものが多いです。約半数は、診断時に転移が認められています。排便痛や排便異常、血液異常などの合併症を伴うことが多く、早期発見しないと手遅れになっているケースが見られます。治療はまず外科摘出です。
肛門腺はお手入れしていますか?
定期的に触る習慣があれば、異常にも早く気づいてあげられるかもしれません。肛門腺しぼりも大事な健康診断のひとつと言えますね!
お尻にできものを発見してしまったら、早いうちに診せてくださいね!

膀胱の腫瘍

膀胱腫瘍はほぼ95%悪性です!。そして転移も起こしやすく、
たちの悪いがんです。
犬、特に、シェルティやビーグルが代表選手で、シーズーやレトリバー種にも多いと言われます。時々血尿になるなど、泌尿器症状を繰り返し、軽い治療に反応したりしますが、治りきらず、レントゲンやエコー検査などの精密検査で発見されることが多いです。時間が経ってからわかることが多く、発見時に手遅れであることも珍しくありません。
基本的に、体の中の異変にはなかなか気づけないのですが、膀胱はおしっこの様子でいくらか気づいてあげることができますね。そして、おしっこの異変に気づいたら早めに動物病院で受診してくださいね。
泌尿器のトラブルが再発する場合、早いうちに精密検査を受けるか受けないかが分かれ道、というのが膀胱がんです。膀胱がんは、進行するとおしっこが出せなくなり、非常につらい状況となります。
寒くなると泌尿器の病気は増えがちです。おしっこも気にしてみてくださいね。おしっこの病気がある子の場合は、定期的な尿検査やエコー検査を続けてあげてくださいね。